想い出をカタチに残すデザインで、
注文殺到のバッグ・ショップオーナー
Primavera代表:広里友規子さん
『核白内障』の手術後は、前見ていた世界を忘れちゃうくらい、
別世界に生まれ変わりました(笑)
広里さんのご活躍の場は、アトリエだけにとどまらない。マラソンランナーとしての経験も10年近く、ナゴヤウィメンズマラソンは2013年から2021年まで参加を続けており、フルマラソン出場歴は16回に及ぶという。ランナーとして、颯爽と駆け抜ける広里さんのお写真もたくさん拝見したが、そのセンスの良い着こなしは、マラソン大会でもキラリと光っておられる。ランナー仲間の間でも、当然のごとく『おしゃれ番長』と呼ばれているらしい。しかも、アトリエの外に飛び出したのみならず、平地だけでなく高山も駆け巡っておられるとか。いわゆるトレイル・ランニングである。そんなバイタリティーあふれる広里さんだが、最近、急に視力の衰えを感じたという。
―― 視力が落ちたというのは、老眼ではなく、急に近視が進んだということですか?
広里さん「ええ、もともと軽い近視はあったんですが、普段は裸眼だったのが、2年くらい前(63歳頃)に視力がガタッと落ちましてね、ランニングをしていて、夜がとくに見えにくくなったんです。手元よりも、中距離、遠距離が見えなくなって……。
『名古屋アイクリニック』で診てもらうと、『白内障』は白内障でも、『核白内障』が見つかったんです。水晶体が白濁する一般的な『白内障』とは違って、『核白内障』は水晶体の中心にある核の部分が硬くなることで視力が急激に落ちるのだそうですね。ただ、はじめて受診した段階では、いきなり手術ではなく、もう少し様子を見たいということで、視力矯正のコンタクトをつくったんです。ところが、またガクンと視力が落ちて日常生活もおぼつかなくなってしまって、真剣に白内障手術を考えはじました」
―― 『多焦点眼内レンズ』を選ばれたんですよね?
広里さん「私、山道も走っていますし、仕事ではミシンの手元の見えも重要でしょう? 白内障手術を受けるなら、眼鏡なしで遠くも近くもよく見える『多焦点眼内レンズ』がいいと思ったんですけど、健康保険が適用される単焦点眼内レンズに比べると、かなり高額じゃないですか。ところが躊躇っているうちに、多焦点眼内レンズのほうが私に歩み寄ってくれたんですよ(笑)。2021年に入ってから、それまでは自由診療扱いだった多焦点眼内レンズが、一部、健康保険が適用になって差額分だけ出せばよいレンズが出ると聞いて、即、これはやるしかない!と決断しました。そのレンズは2焦点のものでしたが、右目と左目の焦点距離を変えることで、遠距離、中間距離、そして手元まで広い範囲がカバーできるというご提案をしていただいて迷いなく選ぶことができました」
―― 2021年3月に、65歳で白内障手術をお受けになったそうですね。術前視力が右0.06、左0.03だったのが、術後は右1.2、左1.2まで劇的に回復されていますね。
広里さん「よく院長の中村先生が “術後は、世界が変わりますよ”っておっしゃっているけど、まさに!です。よく見えるようになったのはもちろんなのですが、もう、手術前に見えていた世界のことを忘れちゃうくらい世界の色が変わりました。私は、両目とも同日に手術したので、まずは片眼が終わって残る片眼にとりかかる前に、いったん手術室の外に出て休憩するのですが、もうその時点で病院内の廊下の壁の色が青白く変わって見えることに、それはそれはえーーーっ!てなるほど驚きました。それまでの私の目には、世界が黄色味を帯びて見えていたということなんですよ、きっと。自分の家の壁も、だいぶ黄ばんできたから塗り替えなくちゃと思っていたのに、術後に眺めてみたら、案外、まだ綺麗で(笑)」
―― 『核白内障』は色の見え方も変わるらしいですね。だからこそ、広里さんのようなアーティストの方は、早めの手術が新たな作品を生み出していくうえでも、嬉しい効果をもたらしますよね。
広里さん「レトロな色調に見えるフィルターを目からはがした感じ。今までサーモンピンクだと思い込んで着ていたランニングウエアが、実はピンクだったのには衝撃を受けましたね。本来の色の見え方を取り戻したのだと思うと、それが何より嬉しいですね。白内障手術、ぜひともおすすめしたいと思います」
―― 最後に、バッグ・デザイナーとして、今後の作品に込めた想いをお聞かせいただいてもいいですか?
広里さん「コロナ禍のステイホーム中の大掃除で想い出の品が出てこられましたら、再び仕舞い込んだり、処分したりする前に、ぜひ一度、リメイクのご相談を『Primavera』にお寄せください。タンスに眠っているレザーやデニムのお洋服、ご家族やご自身の懐かしい一着をバッグや雑貨に変えることもできます。みなさんの大切な想い出をカタチに変えて、暮らしの中に新たな姿で蘇らせるお手伝いをさせてください」
現在、広里さんのお店『Primavera』にはリメイクのオーダーが、全国から次々と舞い込まれているのだそう※。白内障手術で、魔法のように瑞々しい色の世界を取り戻されたとお話してくださった広里さん。そもそも、広里さん自身が魔法使いなのである。これからも、洗練された感性を生かして、古いバッグやお洋服たちに新たな命を吹き込み、お客様たちに世界に唯一無二のオリジナル・バッグに感動をパンパンに詰め込んで、お届けされていかれるに違いない。
※注文殺到のため、2021年9月現在、リメイク・オーダーのお問い合わせを一時的に休止中。再開のご連絡が欲しい方は、こちらからリクエストをお願いします。